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2001年10月24日(水) 硫黄島ー口之島西之浜港 62マイル
5:00の海域天気予報 曇り後晴れ 北東の風 4〜5m 波1.5m
朝4時半に起きましたが、冷蔵庫のボンベのガスが切れたため冷えていません。ボンベを取り替えて点火しようとしても
何度やっても点火しません。そんなことにてこずって出航は6:30になってしまいました。
今日からトカラ列島に入ります。ところで若さんも鹿児島に来てはじめて知ったのですが、鹿児島県十島村というのが
トカラ列島の島々のことだそうです。気象台の発表する天気予報も十島村の天気として報道されています。
要するに地理と行政は違うのですね。
皆さんご存知かもしれませんが、屋久島と口之永良部島とこれから行くトカラ列島の間を黒潮本流が流れています。
海上保安庁のホームページの10月15日更新の黒潮の流れ図を見ると、口之永良部島と口之島の中間から悪石島の間を
北西から南東に流れていることになっています。
水路誌を読むとトカラの島々の南東側で激潮をみることがあると、書いてあります。南東側には近寄らないことにしました。
ヨットの大先輩野本先生の雑誌記事を読むと、東に流されるので口之永良部島の西を大回りしたほうが良い、と書いて
あります。保安庁の黒潮流れ図によると、黒潮は口之永良部島からかなり離れたところを流れています。
大回りするのは止めて、進路を西よりに取ることにしました。
その前に、もともと硫黄島を出て次の寄港地は口之永良部島の予定でした。しかしあまりにも海況がよいことと
9:30に口之永良部島の西端の岬をかわせたこと、口之永良部島の港はあまり良くないこと、等を考えあわせ
口之永良部島をとばし、口之島を目指すことに決定しました。
口の島の北西にある芽瀬を避けるために芽瀬の西5マイル地点にウェイポイントを設け、そのポイントを目指しますが
黒潮に流されることを考え針路をさらに西に20度振り230度で口之永良部島の西端からコースをとります。
今日は結果として距離が62マイルになるので、風が5m前後吹いていますがエンジンも回して進みます。
1時間毎に海図上に現在地をプロットしてみると、口之島にかなり近づいても流されている兆候がありません。
11:30海図にプロットしてコックピットに出ると海光丸の周りにイルカが泳いでいるではありませんか。
ジャンプするもの、海光丸の前を横切るもの、海光丸に並んで2匹泳ぐものと明らかに遊んでもらっています。
何度もシャッターを切りましたが、水面上に出ている時間が短いのでタイミングが遅れます。
とにかくすばらしい経験になりました。できることなら私自身も一緒に泳げればどんなに素晴らしいことだろうと思います。

芽瀬の西のウェイポイントにかなり近づいた地点で急に1ノットスピードが落ち5ノットになりました。
これは黒潮の影響に違いないでしょう。でも潮目のようなものは見かけませんでした。これは感ですが、流れの方向は
西から東だと思われます。北西から南東ではないと思います。いつもと違うタイプのうねりがあります。流れでしょうか。
従って芽瀬西のウェイポイントからまっすぐ口之島を狙うと芽瀬に近づくので、一旦南下しその後東に針路をとり17:00に
口之島港に入港しました。
南西方向から見た口之島
この航海で初めての長距離でした。3時以降の入港も初めてです。
港内はがらがら、公共岸壁に楽に横付け。しかしこの港には何もありません。トイレも無い。しかし広い。
それにトカラではここ西之浜港が唯一台風を避泊できる港だそうです。
今日の海域天気予報はあたりです。全航程62マイルを機帆走10.5H
10月25日(木) 西之浜ー中之島港 11マイル
7:45 口之島を出航 風が無いので機帆走 多分口之島のブランケットのためでしょう。
中之島に近づくと風がかなり吹いてきましたが、中之島も近いのでそのまま機帆走し、10時に中之島港に入港
内港入って真正面の東岸壁にスターンアンカー、バウ付けで舫い完了。しかし港内は狭い。
旅の漁船が多いとこの港はかなり混み合います。
港の近くを歩いてみると5分位で西温泉がありました。村落はもっと先のようです。別の機会に行ってみることにし
船に戻り、先日直したメインセールのスライダーのセールへの取り付けに不備があって外れそうになっているのを、
修復しました。ベルトを巻いて糸でベルトどうしを縫い合わせているのですが、前回の針を通す位置が端過ぎた為に
外れそうになったのです。今回はその点注意して作業したので今度は大丈夫でしょう。
午後大きくて立派なヨットが入港して来て海光丸の隣に舫いました。訪ねるとハウステンボスのヨット「MY SHIP」
だそうです。でも乗組員は全員東京から来たと言っています。つまり普段はヨットをハウステンボスに係留してあり
東京から休暇の度に佐世保に来て乗っているそうです。前に係留していた横浜ベイサイドマリーナより年間100万
も安いと言っていました。今回は沖縄宜野湾マリーナまで行き、預けて帰るそうです。
艇種はブリストル 38F でアメリカ製だそうです。艇長は赤羽さんで他に大根さん、斎藤さんの三人でした。
とにかくいつも感じるのですが、日本は本当に景気が悪いのでしょうか?かなり裕福なのでは?
4時半を過ぎると村民で温泉が混み合うそうなので、4時前に4人連れ立って西温泉に入りにいきました。
無料ですが寄付をお願いする張り紙が出ていて、金額の大きい寄付をした人の名が掲示してあります。
ヨットと思われる名前もいくつかありました。
今日の夕食は残りご飯の茶漬けと具沢山味噌汁とデザートは柿。
夕食後MYSHIPにお邪魔し、九州北西岸の港湾情報など教えてもらいました。
10月26日(金) 中之島で日和待ち
MYSHIPは6時過ぎに出航して行きました。東京に帰る日程の都合があるそうです。
海光丸は海況が良くないので日和待ちです。無理すれば出られないことはないのでしょうが、無理は禁物です。
朝から夕食の支度に取り掛かりました。今日もカレーです。でもルーは使わず、カレー粉を使い本格的にやります。
支度が終わったらHPの日誌のインプットをし、散歩に出かけました。
やはり中之島は南国です。道路脇にハイビスカスやバナナの樹などがあります。
ハイビスカス


バナナの樹と西温泉


島の中心部に天文台やトカラ馬の牧場などがあるそうですが、大分登りのきつい坂を行かなければならないので中止。
10月27日(土) 中之島で日和待ち
朝7時まで寝てしまいました。もう十島村の連絡船が入っています。直ぐ出ていったので6時前に着いたのでしょうか。
とにかくここ中之島は夏です。暑くならないうちに島の地形上の中心部まで散歩に出ました。上り坂をえんえんと30分
くらい歩かなければなりません。坂の途中まで来ると後ろから来た農耕用のトラクターが追いついてきて乗せてもらいました。

坂を上がりきったところに開発センターがあり、コンサートの準備をしています。
少し先には牧場がありトカラ馬が放牧してあり、その先には天文台と歴史民族資料館まありましたが申し込みしてないので
中には入れません。


写真上 トカラ馬
写真下 天文台と919mの活火山の御岳

コンサートは明日だそうです。帰りも村の車に同乗させてもらい海岸沿いの役場まで直ぐでした。
村に一軒だけの店に寄ってみると、いつもは5時開店なのに連絡船が来たせいか午前中から開店していて、生鮮品もあります。
昼食用に菓子パン2個、牛乳パック3個、りんご2個買って920円
10月28日 中之島で日和待ち
低気圧が接近してきています。朝から時々夕立のように突然降り始めます。船に篭るしかありません。
旅の漁船が次々と入港してきて海光丸は周りを取り囲まれてしまいました。全部で6ハイで東向きの岸壁は満杯です。
地元の漁船より旅の漁船の方が多い感じです。隣は長崎から来たと言っていました。
暇ですが夕食は手抜きしてラーメンにしましょう。山川港で買った焼き豚も残っていることだし。
ところで航海便利グッズとしてティファールの鍋、フライパンを紹介します。別に業者から頼まれた訳ではありません。
便利な点1.取っ手が取り外せて収納に都合が良い。
2.3つのサイズの鍋を順に大きい物の中に小さい物を入れられて、
これも収納に都合が良い。
3.料理した残りを鍋にいれたまま、ぴっちりした蓋をして保存できる。
4.テフロン加工と言うんでしたっけ。焦がしても鍋やフライパンにこびり つかない。そのため洗うのに少しの水で足りる。
とにかくヨットでの調理にはお勧めします。
写真に写っている透明な蓋は付属していません。
別メーカーのものです。たまたまぴったりサイズがありました。
今日で無料の温泉も4日目になります。ドライに言うと寄付も元を取ったということになります。
明日は出航したいので18:30開始の十島村のコンサートには行かないことにしました。でも予報はあまり良くなさそう。
10月29日(月) 中之島で日和待ち
朝4時半に起きて5時過ぎに天気予報を取ると、波浪注意報は解除されていません。出航中止。
こんなことなら昨夜のコンサートに行けば良かった。残念です。
しかしここ中之島港はDoCoMoの電波の状態が良くありません。インターネットに接続中にもよく切れます。
通常天気予報を取るのに約10分位接続していますが、その間に3〜4回位接続のやり直しをしなければなりません。
再接続の時間を入れると20分は掛かります。繋がらないよりましですが、精神衛生上よくありません。
但し、フェリー乗り場まで行くと電波は非常に良好です。漁港が山の陰になっているのでしょう。
今日も5回目の温泉に入ることになります。
10月30日(火) 中之島ー宝島前篭漁港 53マイル
朝の天気予報は取らずに、昨晩の予報を信じて6:00に薄暗い中を出航。
航海計画では途中悪石島に寄る予定にしていたが、中之島ー悪石島ー宝島ー名瀬とすると連続4日好天でないと
悪石島か宝島でまた日和待ちになる恐れがあるので、ここは一気に宝島まで53マイルなので行くことにしました。
微風の中機帆走で5.2ノットで諏訪之瀬島の西端を目指して進み、9時には諏訪之瀬をかわして次の悪石島の
西端に針路をとります。十島村のフェリー連絡船が海光丸出航の後中之島に入港し、次は平島その次は諏訪之瀬島
その次は悪石島と順次寄港しているのが良く見えました。
11時悪石島をかわしたが、諏訪之瀬の時も悪石のときも取った針路より島に近づいてしまいました。
やはり西から東方向に黒潮が流れているので、それで流され島に予定より近づいてしまったのでしょう。
しかしその流され具合はそんなに驚くほどのことはありません。ただ風が無いわりに波があり、その波向が一定しないこと
波自体も不規則なことなど今までに経験したことが無い波です。
2時15分小宝島をかわしたころから風が出てきましたが、風向が西で真向かいになります。昨夕の天気予報では
風の方向は北から東でしたので、これはかなり違います。
16:00前篭漁港に係留完了。近くの漁師さんに係留場所に問題が無いか確認し、缶ビールを差し出したら
お返しに魚の切り身のから揚げをもらいました。食べるととても美味しい。ただ塩辛い。薄塩に慣れた若さんにはちょっと
しょっぱ過ぎるが美味しいのでかなり食べてしまいました。魚の名は聞いていません。
漁港の近くには何も見当たりません。遠くに何軒かの建物が見えますが、近くにはトイレも無いようです。
村を探検する元気も無いので昨日の残りのカレーを食べて寝ることにしました。
今日の海域天気予報は風向が違っていたので、外れです。 機帆走10H